マルチ。
畑の表面をビニールフィルムで覆う農業資材。
覆っておくことで、地温の上昇や水分保持、雑草も抑制される。さらに、雨で土が撥ねないので葉物がキレイに保てたり、泥がつくことで発生する病気なども予防にもなるという、一石何鳥?ってぐらい便利な存在。
だから、どんどん多用したいところだけれど、これを敷設するのがなかなか大変。
段取りとしては、まず真っ直ぐに敷けるようにヒモを張って、マルチ幅に合わせて両端に溝をクワで掘っていく。そして最後に、表面がピッチリとなるように、両裾を軽く踏みながら土をかけて埋めていくー。
案外、時間がかかる。そのうえ、体力も使う。
その作業を、この度、なんと!機械化、自動化することになりましたー!

ジャーン!
このトラクターの後ろに付いている真新しい赤い機械。
その名も「マルチャー」。
この写真だと、なんかクワガタが戦闘態勢に入っているような(?)、どう使われるのかよく分からないと思いますが、
実際に作業する際は、下の写真のように、はね上げている車輪(スポンジで出来てる)とその上の赤い円盤を下げて使います。
本日、ついにデビューした、この「マルチャー」。
独立3年目となる今年、ようやく導入です。いや、もっと早く、真っ先に買っても良かったんだけど、機械というより器具といった感じの結構単純な構造なわりに、なかなかにお高くてさ。。。
今まで、農家仲間にマルチをどうやって張ってるの?と問われ、「自分でやってる」と言うと、「え!全部? マヂで?」とドン引きされることもしばしば。
しかし、これからは違います。
これでようやく、まさに「マルチする人=マルチャー」ですよ。
実際使ってみて、いやー実に早い。今までの苦労は何だったのか、、、というほど。そして何より、体力的に楽(ここ大切)。
もう明日からは、「あ~マルチ張んなきゃだなぁ」と億劫になりがちだったのも、サクサク作業できるようになるでしょう。
時間的にも、体力的にも、気持ち的にも、
まさに、比較級でいうところの「マルチャー than 今まで」です。

一方で、まだ使い慣れてません。。。
鏡のような表面になるようにピチッと張れてない。。。
土の状態、畑の状況などに応じて、調整すべきポイントがたくさんあるので、そこを微調整して、その都度のベストな設定が出来るようにしないといけません。
そういう意味では、まだまだ試行錯誤中。
「マルチャー」にようやくなれたけど、最上級の「マルチェスト」になるには、さらなる経験を積み上げていかねば。。。