金曜日から翌土曜日午後まで降り続けた大雪。
集落のおじいちゃんをして「こんなに降ったのは見たことない!」と言わしめた大雪。
本当にハンパなかったです。というか、過去形ではなく、今現在も除雪が進まず、各所が寸断されたまま。
この大雪で、周りや知り合いの農家のビニールハウスが軒並み潰れています。各ハウスとも、柱を立てたり太い骨組みを追加したり、それぞれ強化していたはずですが、それでも未曾有の大雪には負けてしまったようです。
ハウス、雪で潰れちゃうと、グチャと内側に折り込まれ、再生不能の全壊になります。建て直すにはお金も手間もかかる。それより何より、それを撤去する作業がとても虚しいのです。建てる作業は「その先」「未来」がありますが、撤去片付けに「先」はないので。。。
幸い、空やさいの2棟のハウスは今回の大雪は、なんとか生き残りました。潰してしまったらお金や手間がかかる、、、
というより最後は、人命救助ならぬハウス命救助、独立して2年を一緒に、そしてこの夏も一緒に頑張ろうというハウスを、なんとか救ってあげたい、というレスキューな気持ちでした。
ここに記録も兼ねてFacebookに投稿していた、雪との奮闘記を一部加筆して
以下に転載してみます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<2月14日 午後12時30分>
1100、第1次雪おろし隊、進発。
1200、帰着。
積雪約10cm。今後さらに強まる模様。
被害報告なし。

<同日 午後3時45分>
1415、第2次雪下ろし隊、進発。
1530、任務完了。
積雪20cmほどに。
ハウス内でダンボールを燃やし、天井の雪を溶かし滑らす。
暗くなる前の3次はもちろん、夜の4次、夜中の5次、明け方6次

<同日 午後8時22分>
1800、第3次雪下ろし隊、進発。
1930、帰着。
積雪、さらに厳しい。
軽トラ、途中で雪に埋れ運転断念、放置へ。(「道路」上なのに…)
次からは全行程、徒歩に。。。
今回は前回よりヤバイかも。
1.雪が重め
2.ピークはこれから
3.写真のように落とした雪がハウスの肩まできてる
さらに、、、明日は雨に変わるらしい。雨になればスポンジが水に浸されるように、、、激重に。
ヤバイ。
今夜は3時間ごとに出動することとする。。。
<2月15日 午前0時10分>
2200、第4次雪下ろし隊、進発。
2405、先ほど生還。
回を追うごとに、暗さは増し、雪は積もり、疲労も溜まる。難易度がどんどん高まっている気がする。。。
特に今回は、輸送機を失ったため、全行程が徒歩になったこともあり、雪下ろし作業時間も含めトータル2時間もかかってる(>_<)
真っ暗な中、真っ白な中、ひざ上までの雪を掻き分けて進む様は、まさに「八甲田山」のよう。
次は2530出動。雪はさらに激しくなってる気がする。
今夜は徹夜勤務。
<同日 午前6時15分>
第5次隊、0230から今、終了。
ハウスの肩まで積もってしまってるので、それを除去してたらこの
しかも実は、まだ家に戻れず、放置された軽トラにとりあえず退避
帰るべきか、でもまたすぐ出動だからここで小休止すべきか…
雪を運び、股下まで積もった雪をラッセルしながらの移動と動きっ
もう、ここで書くのは己への叱咤と備忘録としてのみ。
耐えろ

<同日 午後3時15分>
0700、軽トラックで小休止後、第6次隊(雪下ろし隊改め、ハウス守備隊)、進発。
1400、生還。
軽トラで30分ほどウトウトした以外、なんと実働11時間半ぶっ通して動いてたみたい。
当人は必死過ぎて時間の感覚皆無。10時くらいかな?と帰ってみて4時間も誤差があったとは(>_<)
でも、おかげさまで、ビニールハウス、物置ハウスともに現存中。「こんなにやっても結局潰れるんじゃね?無駄じゃね?」と悪魔に囁かれるのがツラかったけど…
ただ、疲労からくる左膝の古傷が再燃。また、明け方からすでに手袋、長靴グショグショで作業続行、動きを止めたら凍傷になる!とやってたから、帰って手袋とったら手が真っ赤だ。他の指は正常に戻ったが、薬指だけ感覚がおかしいまま。う〜ん(-_-)

<同日 午後12時30分>
雪との戦い、未だ終わらずー。
今朝も0700から第7次ハウス守備隊、出動。
1145、帰着。
天気は良いが強風がハンパない。でも、写真の登山靴に、スキーウェアで万全。っつーか、昨日はなぜこのスタイルに行き着かなかったのか…
で、5時間ぶっとおしで、ハウスの肩に積もった雪の除去作業。雪溜まりをそのまま歩くと、胸まで埋ってしまうので、苗箱を2枚交互に敷いてその上に乗って作業する。
2mぐらいのハウス肩が腰の高さにあるってことは、雪が無ければ見上げる高さの「空中」にいるわけだ。

っつーか、何がツライって坂の上に立つハウスまでの移動。
左の写真は、ちょうど前日の木曜日に撮ったもの。
この時点で、先週末の雪がまだ膝下まで積もったままのこの坂道を、腰までの雪をかき分けかき分け、右上に見えるハウスまで。
超ーーハード。接地面積を広げれば…と、匍匐前進したり転がってみたりしたけど、雪に溺れただけだった。。。
7次隊をもって今回はミッションコンプリート。
無事、ハウスの守備に戦術レベルで成功したといえる。
がしかし、水、木あたりにまたも南岸低気圧来るんだって?
積雪量の蓄積があるだけに、次はヤバイ。
戦術で勝っても戦略に負けるのかー。
それだけは避けたい。なんとか作戦を考えねば。
戦いは未だ終わらず。
(完)