ホワイトアウト=Wikipediaによると「雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象」だという。
東京では10数年ぶりの大雪だそう。
ということで、もちろんココ信州でもハンパない雪が昨夜未明から降り続いている。えぇ、夕方となっている今も変わらない勢いで。

一面、真っ白である。
この写真、レンズが曇っているわけでも霧が出ているわけでもない。
降っている雪が凄まじくて、空もこんなに白くなっているのだ。
今回の雪、積雪量がちょっと信州に来て以来、最高量。
すでに30センチは超えているだろう。そして今も記録更新中である。
このあたりのエリアは、確かに雪は少ない。でも、やはり極寒の地。降るときはかなりヤバイ。
そして、一番にヤバイのはビニールハウスである。
冬の雪なのでサラサラしているとはいえ、この量である。
朝に1回、さらに午後に、そしてこの後、日没前にハウスの屋根に積もった雪を下ろす。雪の重みで潰れてしまわないように。
雪国の雪かきをテレビなんかで見ていた頃、「寒いのに大変だねー」なんて思っていたけど、実際やってみると、とんでもない。
むしろ「暑くて大変だねー」なのだ。
それほどに運動量多く、防寒着の中では汗だくになる。でも外っ面は上から雪をかぶり続け、真っ白に。外と中の温度差たるやハンパない。

さらに、今回ほどに降ると、ハウスの建つ畑まで、軽トラックが入っていけない。そのため、「雪中行軍」が強いられる。雪かきグッズを肩に、この右の写真のように、ひざ下まで積もった雪をラッセルしていかなくてはならない。
道はない。
あるけど、ない。
つまり、「道が通っていたあたり」を通るしかない。
そして、ようやく冒頭の言葉「ホワイトアウト」である。
道なき道をいく、降ってくる雪を避けるように俯き加減で。
すると、まっすぐ向かっているハズが、いつの間にか道を大きく外れていたりする。どこが道で、どこが畦で、どこが路肩で、どこが側溝、水路かー。目印も起伏も一切なくなり、一面真っ白な視界で分からなくなるのだ。
すごく怖い、そして危険。
このあたりの水路は、幅も広く深いので(そして冷水が流れている)、もし落ちてしまって動けなくでもなったら、誰にも気づかれることなく、冷たくなれる。
「あ、雪山でなくとも、こんな身近にホワイトアウトがあるんだな」
この大雪の一番の感想である。
そして、雪は今も激しく降り続いている。
峠は今晩らしい。ということは、雪によるハウス倒壊の危機は、まだ現在進行中である。
来月から、来季がスタートする大切な時期。
ここでハウスが潰れたら、2014年としてはかなりヤバイ。
そんなことになれば、まさに、ホワイト「アウト!」である。。。
(つづく・・・)