日本武尊のワザで

たしか、古事記や日本書紀なんかに、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の東征のことが書かれていて、その最中に野原で火攻めにあってピンチのときに、携えていた神剣で自分の周りの草をはらうことで窮地を脱する、、、みたいな話があった。

あ、ちなみにこの神剣が、このエピソードにちなんで「草薙の剣」、三種の神器の一つですよね。

 

で、この話を小さい頃に読んだとき、「草を刈ったぐらいで助からないんじゃね?」と思っていた。。。

が、今日、それが正しいことが分かった! というか、体験した。

 

朝、まだ風が穏やかな時に、自分の畑で「野焼き」というのをやってみたのだ。枯れて乾燥した雑草が覆っている畑の端っこに火をつけると、見事に燃え広がった。写真のように、キレイに一直線に「侵食」するように“火攻め”していったのだ。

 

しかし実際には、かなりビビってた。ちょっとそよ風が吹こうものなら、火の勢いが増して侵食がスピードアップするし、写真では左に攻めるだけだが、実際には奥に右に、と火攻め拡大中。東部・西部戦線の両面作戦を展開して敗北したナチス・ドイツのように(?)、手に負えなくなったらどうしよう...と、炎の熱さとは関係ない冷や汗が浮かんでたほど。

 

そこで、ピーンと思いだしたのが、冒頭の日本武尊のエピソード。草を薙いじゃえばいいんじゃね?、、、と。

野火の行く手の草を先に刈ってしまうのだ。

勢いに乗ってきた火の手も、舐めつくすべき枯草がなければ意気消沈。火力は弱まり、そして自然消滅へ。

 

結果、下の写真をご覧のように、火勢を見事にコントロール。土手を燃やしちゃうことなく、燃やしたい部分まででキレイに火を止めることに成功。

 

日本武尊の伝説の、あのワザが、現代に活用されたのだ!!!

 

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・・・そんな感じ。怖かったけど、面白かったです。人は火を見るとなんかワクワクするよねー。

ちなみに、火勢強いとやっぱムリだと思う(^^; この時期、田舎ではみんな土手焼きしてて、よく火事になっているから気をつけなくっちゃね。