温床づくり

3月に入り、いよいよ本格的に農作業が始まっています。

朝晩はまだまだ氷点下と寒いけど、お昼の陽光には春の陽気が(なんとなく...)感じられます。

さて、春の始動と言えば「播種」、タネまきです!

まだまだ寒いけど、だからといって暖かくなるのを待っていたら間に合わない。

、、、というわけで、今日はビニールハウス内に「温床」を作りました。

 

杭を打って板を張りちょうど1坪の木の枠を作ります。

そこにカットした稲ワラをたくさん入れ、米ヌカをまぶし、水を加えると、、、

あら!フシギ! 温床の名の通り、ワラが発熱し「温」かい「床」ができるのです。電気もいらずのホットカーペット。まさにエコロジー。昔から続く農家の知恵ですが、スゴイですよねー。

 

作り方は、下記の連続写真を見てください。

まず、

1枚目は、始める前のカラの状態。

 

2枚目。カットした稲ワラをかなりたくさん入れていきます。

このフカフカの状態の上に、米ヌカを15キロまんべんなく投入。よーく混ぜ合わせてから、水をしっかりと与えます。

 

この温床の正式名称(?)は「踏み込み温床」っていうぐらいなので、その後、しっかりと踏みつけ圧縮。フカフカからカチカチにしていきます。

 

稲ワラ運んでカットして投入、ここまではまだマシ。これらを大きなフォークみたいな道具で繰り返し混ぜ合わせ、最後は稲ワラの上で飛んだり跳ねたり、ジョギングしたりで足で踏みつけて圧縮。

すごーーーく疲れます。冬の間、鈍っていたカラダにはかなりの重労働。外気温は零度ちかくですが、ハウスの中で汗だくです(>_<)

 

すると、3枚目の写真ほどに、カサがかなり減ります。

そして、これを3層、えぇ、3回繰り返し、積み重ねます。。。

 

3層目にはもう、4枚目の写真のように山盛りに。

 

そして、5枚目。完成です。このワラの上に、タネをまいた育苗のトレイを置いて、発芽を促します。25~30℃ぐらいになるのが理想的。

 

あ、ちなみに発熱の仕組みは、

適度な水分、そして米ヌカの栄養分で、稲ワラが分解されていきます。その発酵の活動の際に熱を発するわけです。空気が入り過ぎると分解発酵が進み過ぎるので、踏み込んで空気を減らすという作戦。熱くなり過ぎるとタネが煮えちゃうからね(^^;

 

温度が一旦ガーっと上がってから落ち着いた来週明けぐらいには、いよいよ今季のタネ撒きです!

 

・・・その前に、ちゃんと発熱してくれるかなぁ。。。