せめて(志は)攻めで

いよいよ、3月になりました。

今季2013年の始まりです! 今年は独立2年目。さらなる飛躍の年となるよう、昨年の経験を活かし改善し、気を引き締めてがんばっていきたく思っています。

さて、そんな今季開幕日となった昨日3月1日ですがいきなり、新規就農の仲間たちと視察勉強会に参加してきました。農業の6次産業化が謳われる今日この頃ですが、なかなか実践に至っている所は少ない。そんななか、まさに今、チャレンジ中(しかも着々と成功中)の農業+加工+サービス(レストラン)をやられている、「ビオファームまつき」まで行ってきました。

 

当地からは八ヶ岳、富士山とそれぞれの山麓を抜け、ひたすら南下。静岡県富士宮市までお邪魔してきました。恵比寿「タイユヴァン・ロブション」の第一給仕長から有機農業界へ飛び込んだという輝かしい経歴の松木一浩さん自ら、採れたて野菜を使ったフランス料理のコースからレストラン店内、厨房、そして畑に出荷場などをご案内していただきました。

(上下の写真はもちろん、美味なフレンチたち)

 

 

いやーー、刺激を受けましたね。勉強になりました。

松木さんもそうですし、周りの新規就農仲間も、そして自分もそうですが、脱サラというか他の仕事をやっていて、安定した生活だったにもかかわらず、敢えて農業の世界に飛び込んだ人って、やはり特殊な人種だと思うんですよね、世間一般的には(^^;

 

敢えて飛び込むぐらいだから、何かを成し得たいと強い想いをもってきたわけなんだけど、松木さんのお話を伺って、その人たちも大きく分けて2つに分かれるな、と改めて思いました。

 

1つは、「農業を」自己実現の目標にしている。

農業は自営業、事業主。会社に属していた時と違って、誰の指示も受けないで済む代わりに、すべてを自分で判断して実行して、そして責任も自分がかぶる。まさに一国一城の主。そのやりがいは大きいし、達成感もハンパない(絶望感も底知れず…)。

 

結構、このタイプは多い。特に有機農業を選ぶって時点で、自然や環境への想いがあったり、理想的な生き方みたいなのを、程度の差はあれど何かしら求めていたりしますからね。

 

もう一方は、「農業で」自己実現を目指す。もちろんベースとして農業に軸足を置きつつも、農業での成功だけで完結せず、さらにその先やその周りを達成することを考えている。

今回の松木さんも、あえて静岡・富士宮というハードル高いロケーションで、中山間地でも実現できる成功スタイルを目指されているわけで、こちらのタイプですよね。案外、ヤル気のある農家のジュニアな人たちも、今こういうタイプが多い気がする。

 

もちろん、どちらも大切。周りを巻き込んでかなきゃ、今のこの右肩下がりの農業界はヤバイだろうし、一方でどんなに周りを変えていくゼ!って言っても、まずは自分自身が自立できるようにというか、経営を成りたてていく(喰っていける)ようにしなきゃ、だしね。

 

 

さてさて、自分はどちらだろ?

考えさせられました。。。

 

やっぱ自己完結では終わりたくないなー。

「やさい」を通して農業を通して、もっともっといろいろ知ってほしいし、体験してほしいし、感じて欲しいし、考えて欲しいし。

特に、自分もそうだったからこそ言えるけど、都会の人は触れる機会がないから知らないけれど、知れば「へぇー」って興味を持ってくれることって、やさいにも農業にもいっぱいあると思うから。

 

うん、ゆくゆくはもうちょっと大きな視点で、「農業で」周りを巻き込めるようなことができたらいいな、と思いました。

・・・ま、でも今は自分のできることを精いっぱいやりましょう。

自らがちゃんと出来ててこそ、説得力もあるってもんだしね(>_<)

 

守るべきはところはしっかり守り、

しかし、志は攻めを忘れずに。

 

、、というわけで、今季の開幕日は、初日から農作業でガッツリ汗かいて、、、というのとは違ったけど、意義深い一日となりました。