「お役所仕事」

お役所仕事。。。

この言葉、良い意味で使われることって少ないですよね(^^;

杓子定規であったり、書類が煩雑だったり、担当が違うとたらい回しされたり。。。

でも今日は、ちょっとイイ意味での「お役所仕事」について、ポジティブに書いてみようと思います。

 

、というのも、今日午前、役所に用事があり行ってきました。一市民、というか一農業者としての立場で、行政にはいろいろバックアップしていただいており、大変お世話になっています。

 

久々に役所に足を踏み入れた率直な感想は、「あー、そうそうこんな感じ」。農業を始める直近の自分は、京都の市役所に勤めていました。まさに、カウンターのあちら側で、産業振興の企画をしたり、市民の方に応対させていただいてました。えぇ、その節は「勤務先」としての行政に、いろいろとお世話になりました。

さて、今日の目的の課はどこだろ?と案内板を見れば、「あら!懐かしい」。

写真の右の欄の下から2段目、「記者室」とある。

京都にいた頃のさらに前の新聞社時代、特に地方の支局にいたころは、県庁や市役所内のこの部屋が“職場”でした。その節は「取材先」としての行政に、いろいろお世話になりました。

 

社会に出て17年ー(もうそんな!)。

行政・役所には、仕事で(取材先で)仕事で(勤務先で)、そして今、ひとりの市民として(というか農業者なのでより濃密に)、あっち側からもこっち側からも、表から裏から、右から左から垣間見る機会があり、大変お世話になりました。まさに人生の過半近くを「お役所仕事」に支えていただいているワケです。

 

その結論は、、、

「もうちょっと行政(役所)を評価してあげていいのに」

 

正直、行政の仕事は報われないこと多いです。

市民としては「税金で給料が払ってやってるだろ?」って思いがあるから、やって当たり前。業務をちゃんと遂行して当たり前。実は結構、縁の下の力持ちというか裏方的に頑張ったりしたことがあっても、感謝されることは稀です。

ひとたび、不正はもちろん、不備や失敗があると、マスコミや市民からすっごく叩かれます。

 

でもね、行政でしか出来ない仕事、ってあると思うんですよね。

民間はやっぱある程度、営利を追求しなきゃいけないわけで、儲からないのが分かっている分野には手を出さないですよね。でも、社会を形成するうえで必要なことってあるわけで、誰かがやらなきゃいけないわけです。教育なんて最たるもんですよね。

 

それに、煩雑な書類や膨大な手続きも、それこそ「税金でやっている」からこそ、不備はありませんよー、みんなでちゃんと考えましたよー、という“証拠”としての書類であり手続きが必要でもあるわけです。

 

確かに、ダメなとこ超~たくさんあります。会議のための会議、資料のための資料、書類のための書類...そんなムダがやたらあります。ちょっとしたこと決めるのに、すっごい紆余曲折があって、おかげで超~時間かかります。

そこはやはり、ちゃんと効率を考えてムダをなくさなきゃいけないし、企画実行して終わりじゃなくて、効果測定もちゃんとして見直さなきゃいけないし、前例を打ち破ってどんどん時代に即応してもらわなきゃいけませんけどね。

 

まぁでも今、ようやく分かってきました。

 

マスコミ時代、

よく分かってなかったのに、行政のことビシバシ叩く記事をたくさん書いてしまって、ゴメンナサイ。

京都時代、

なんでこんなことまで行政でやんなきゃいけないの?と文句言ってて、

ゴメンナサイ。

 

 

行政にしか出来ない仕事、分野が必ずあります。

市民もマスコミも、気付かないだけでその恩恵を受けていることがたくさんあります。正すところは改善してもらわなきゃダメだけど、素直に感謝すべきところは感謝しましょうよ。

 

そして、行政のみなさんは、もっと誇りをもってください。たとえ感謝はされなくとも卑屈にならず、「どっせ変わんねぇ」などとダラダラ仕事せず、より効率的に、より効果的に頑張ってください。実は、なかなかにスゴイ、類い稀なる仕事してるんですよー。

 

 

そしていつの日か、「お役所仕事」という言葉が、、、

         良い意味で使われるようになりますよーに。