
「霜月」とはよく言ったもんだ、とばかりに11月に入り、日を追うごとに、朝の霜がキツくなってきました。
霜がおりるということは地表面近くが、氷点下になっているということで、こうなると畑の景色は一変します。
まず、それまで寒さの中、なんとか遅々として生き長らえてきてくれた果菜類、ナス・ピーマン・ズッキーニの木々が、キツイ霜の降りた朝、全滅しました。まさに壊滅。。。
ご存じのとおり、氷点下になり水が氷となると、体積が増えます。つまり、やさいの中の細胞内にある水分が凍ることで、個々の細胞が破裂し、一気に枯れ死んでしまうのです。
逆に良いこともあります。
写真を見てください。これは大根畑。一列に生えているのが大根です。その通路にあたる部分、黒くなっているところ、コレ、前夜まで雑草でした。
えぇ、前日までここは草原?どこに大根?ってぐらいに、一面が緑でした。それが霜が降りたことで、大根のように寒さに耐えられるやさいは生き残り、雑草は真っ黒に枯れ死に絶えました。まさに自然(この場合は寒さ)による「淘汰」。
寝て起きたら、雑草が一掃されている!マジックのような演出です。(もっとも、それまで雑草管理が出来ていないのは非常にダメなこと)
さらに、この霜がおりる、氷点下になる、このことが冬野菜を美味しくするカギでもあります。そのあたりの仕組みは、定期便をとっていただいている方へお送りしている「空やさい通信11月号」で触れているので割愛しますが、この寒さこそが冬野菜の「甘さ」「栄養豊富」の源なのです。
霜のメリットとデメリット。
自然は本当にうまく出来ていますね。