変わらないもの

春に田んぼの水路を泳ぐメダカ、秋に稲穂の上を飛び回る赤とんぼ。。。

 

そんな田舎の、里山の景色に、日本人なら誰もが笑みをこぼし、ホッとするというか、癒される。

 

でも、なんでだろう?

自分なんか、父方は大阪、母方は東京で、いわゆるお盆の時期に帰るような「いなか」を知らない。そんな自分も、その景色に落ち着きを感じるのは、なんでだろう?

 

日本人のDNAに刷り込まれているから?

うん、それもあるだろうね。

 

最近読んだ本にヒントがあった。

曰く「毎年くりかえし、変わらない風景がそこにあるから」。

 

人は、人生は、「無常」。

「 行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし」

 

そんな世界において、田舎の風景は変わらない。

春になると野に草が生え桜が咲いて、夏になると山が茂り蝉が鳴く、秋になると稲穂が頭を垂れた空にトンボが舞う。

 

季節は移れども、毎年変わらぬ風景がそこにはある。

 

無常な世を生きるからこそ、人はその変わらぬ景色に囲まれ、包まれることに安らぎと安心、癒しと救いを感じる。

 

確かに、変化は刺激だ。刺激は楽しいし、人をハイにさせる。

でも、変わらないものに包まれているからこそ、変化を受けられる余裕もあるわけだ。

 

 

変わらないもの。。。失って始めて気付くもの。。。

大切にしていきたいと思います。