続々と「舞台」デビュー

標高1000m弱にある農場「空やさい」では、霜がおりる心配がなくなるのは、5月20日前後と言われています。

 

コマツナ、ホウレンソウ、ダイコンなど霜に強いやさいもある一方で、ナスやピーマン、インゲン、カボチャなど「夏野菜」と言われるやさいの多くは、畑で霜にあうと一晩にして壊滅的なダメージを受けてしまいます。

 

よくよく考えてみると、水が氷になると体積が増えますよね。やさいの葉も茎を構成している細胞の中身はほとんどが水分です。それが凍り、体積が増えるとそれぞれの細胞がパンク、破裂してしまい致命的な被害が出るというわけです。

 

ちなみに、多少の氷点下でも生き残れる、霜に強いとされるやさいは、この細胞内の水分を糖化するなどして、凍りづらくしているそうです。だからこそ、霜にあてたホウレンソウなどの葉物は「甘い」と言われるわけですね。

 

で、話が脱線しましたが、

その霜の心配がなくなる5月20日を過ぎた今週は、ハウスで待機していた苗たちが、畑という「表舞台」へ続々と登壇を始めました。

 

今週に入り、キャベツ、スティックブロッコリー、トウモロコシたちが舞台入りを果たし、今日はナスとピーマンが畑へデビューとなりました。

 

ぬくぬくと温室育ちの苗たちが、朝夜はまだ寒風吹く露地の畑にいきなり放り出され、見るからにまだまだ弱々しく頼りなさげです。

 

これから数週間のうちに厳しい自然に鍛えられ、迎える夏本番の大舞台では大いに活躍していってもらうことを願い、温かく見守っていきたく思います。